更新日:2023/07/14
Tシャツに使われる素材には、コットンやポリエステルなど様々な種類があります。
また、Tシャツの編み方によって着心地も大きく違います。
本記事では、素材ごとにどんな特徴があるのか、それぞれのメリット・デメリット、そしてTシャツの着用用途に合わせた素材の選び方を詳しく解説します!
目次
Tシャツの生地に使われている素材や編み方について解説!
Tシャツの素材ごとの特徴
・綿(コットン)
・ポリエステル
・混合素材(トライブレンド素材)
・リサイクル素材
Tシャツ 編み方の種類
・天竺(てんじく)
・鹿の子(かのこ)
・ハニカムメッシュ
・ポリエステルメッシュ
・インターロック(スムース)
・フライス
・裏毛(うらけ)
・裏起毛
用途に合わせた素材の選び方
・ホームウェアとして
・スポーツウェアとして
・作業着・ユニフォームとして
まとめ
Tシャツの素材ごとの特徴
Tシャツの生地には使われるのは、一般的には綿(コットン)が多いですよね。
もちろん今でも綿の生地が、Tシャツに使われる率はとても多いです。
綿の弱点は、汗をかくと背中など、身体に触れている部分がべたつくところです。
綿は汗の吸収がよいのですが、実は乾燥しづらいという部分がありました。
そこで、ポリエステル生地を使用したTシャツが発明され、スポーツウェアなどに使用されるようになり、今ではカジュアルや、普段着Tシャツとしても使われるようになりました。 ポリエステル生地は、綿にはなかった素早い乾燥性をもっています。 今では、ドライ=乾燥というところから「ドライTシャツ」という名前でも販売されています。
着心地も以前に比べてかなりよくなり、ざらざらした感触のタイプや、シルクの感触のようなタイプがあったりと、大分進化してきています。
今回は、Tシャツに使われる生地の種類によって、生地の特徴や、着心地などにどのような違いがでるのかを比較してまとめてみました。
綿(コットン)生地
綿はTシャツに使用される素材の中で最も代表的で身近な素材です。
保温性が高く、吸水性に優れており優しい肌触りが特徴です。
汗をよく吸収するので、肌着やタオルに使用されることも多いです。
アレルギー体質の方や、赤ちゃんの衣類としても非常におすすめの素材です。
吸収した水分が蒸発することによって夏は涼しく着る事ができ(気化熱の効果)、反対に冬は繊維の中心が空洞になっている(空気を蓄える)ため暖かく着る事ができます。
また、綿は染色性に優れ、様々な色のTシャツに加工しやすいという特徴があります。
他にも使用する糸によって、着心地がさらにかわってきます。
例:コーマ糸、カード糸、オープンエンド糸など。
コーマ糸は肌さわりがサラリとしていて、オープンエンド糸はアメリカ系のザラ感のある感じとなっております。
《メリット》
・天然素材で肌触りが優しい。
・静電気が起こりづらい。
・毛玉になりづらい。
・汗をよく吸う。
・夏は涼しく、冬は暖かい。
・タイダイ染めなどのオリジナル感あふれるデザインに染色できる。
・熱に強い
・漂白しやすい
《デメリット》
・洗濯すると縮みやすく、シワになりやすい。
・厚手の生地は重く、乾きづらい。
・汗で黄ばみが出やすい
・色落ちしやすい
・乾燥まで時間がかかる
ポリエステル生地(ドライ)
Tシャツに使用される合成素材の代表格とも言えるポリエステルは、薄くて軽く、綿とは対象的に繊維の中に水分を取り込まないという特徴があります。
そのため速乾性に優れています。
さらさらとして通気性がよく、清涼感のある着心地が特徴的で、洗濯で縮むことやしわになることはほぼ無くとても扱いやすい素材です。
一方で静電気が起こりやすく、毛玉になりやすいという特徴もあり、人によっては肌への刺激が強く感じられる事もあります。
汗を吸収しづらいため大量に汗をかくシーンでは汗かぶれにも注意が必要です。
また、ポリエステルの素材にはUVカット機能があります。
綿よりもポリエステル素材の方がUVカット効果があります。 Tシャツにおける紫外線カット率は、ホワイトやライトブルーのような薄い色が低く、濃いレッドやブラックなどは紫外線カット率が高いです。
《メリット》
・速乾性が高く清涼感のある着心地。
・洗濯後、縮みやしわになりにくい。
・色落ちしにくい
・UVカット機能
《デメリット》
・静電気が起こりやすい。
・毛玉ができやすい。
・肌が弱い方には刺激になりやすい。
・漂白しにくい
・熱に弱い
混合素材(トライブレンド素材)
混合素材とは綿やポリエステルなどの素材を2種類以上混合して作られた素材のことを指します。
この場合、品質表示タグには「綿98%、ポリエステル2%」等と含有されている素材の種類と比率が記載されています。
素材を混ぜることで欠点を補った新しい素材を生み出すことが出来ます。
綿の含有率が高ければTシャツの着心地・吸水性が良くなり、ポリエステルの含有率が高ければ速乾性に優れ、洗濯にも強くなります。
混合素材は伸縮性に富んだ着心地の良さも特徴です。
Tシャツに求める機能によって、含まれる素材の種類や比率を選択しましょう。
《メリット》
・素材の短所を補える。
・素材の比率で好みの着心地を選ぶことができる。
《デメリット》
・天然素材と合成素材それぞれの繊維が絡まることで毛玉ができやすくなる。
・比較的価格が高くなりやすい。
リサイクル素材
使用済みのペットボトルやTシャツを作る工程で出た廃棄ポリエステル等で作成した新しい素材です。
「リサイクルポリエステル」と呼ばれ、環境に優しいエコな素材として近年注目されてきています。
着心地は普通のポリエステル素材と同じく、通気性・速乾性・耐久性に富んでいてリサイクル素材だからといって着心地が悪いということもありません。
シワになりにくく洗濯にも強い素材です。
《メリット》
・通気性、速乾性耐久性に富み、洗濯に強い。
・本来廃棄されるものを再利用することで環境保全につながる。
《デメリット》
・静電気が起こりやすく、毛玉ができやすい
・肌が弱い方には刺激になりやすい。
Tシャツ 編み方の種類
Tシャツには様々な編み方があり、同じ素材でも編み方によって着心地も大きく変わります。自分の求める着心地に合わせて、編み方にも注目してみると良いですね!
参考記事:無地Tシャツの生地はどれくらいの種類があるの?
天竺(てんじく)
【参考画像】
生地の編み方の中で最も一般的な編み方で「平編み」「メリヤス編み」とも呼ばれます。
直接肌に触れる製品にはこの天竺編みが使用されることが多くTシャツや肌着はもちろんのこと、シーツなどの寝具にも使われることが多いです。
素材にもよりますが天竺編みは基本的に薄くて軽く、保温性・通気性も高くなります。
横方向の伸縮性が高いため着心地が良く、縦方向の伸縮性はあまりないので型くずれしにくいという特徴があります。
とても扱いやすく活用範囲が広いため、多くの衣服に採用されています。
鹿の子(かのこ)
【参考画像】
表面がでこぼことして肌に触れる面積が少なくなり、さらさらとした着心地になるのが特徴です。
通気性が良いのでスポーツ用のTシャツやポロシャツなど夏の衣服に良く採用されます。
天竺編みと比較して、横方向の伸縮性はあまりありません。
ハニカムメッシュ
【参考画像】
蜂の巣構造のメッシュ素材で、立体構造になっている点が大きな特徴です。
使用される素材は主に綿とポリエステルの混合素材が多く、綿の肌触りの良さとポリエステルの速乾性があります。
立体構造のため通気性が非常に良く、さらに吸汗速乾性に優れるため暑い季節にぴったりの編み方です。
綿素材を使用しているため肌の弱い方も安心して使用することが出来ます。
ポリエステルメッシュ
【参考画像】
ポリエステルを100%使用したメッシュ素材で、非常に薄くて軽く高い通気性があります。
そのため汗をかくことが予想されるシーンで採用されることが多いです。(スポーツウエアやクラスTシャツなどのイベントなど)
ツルツルとした肌触りが特徴です。
インターロック(スムース)
【参考画像】
スムース編みとも呼ばれ、なめらかな肌触りと型くずれしにくいのが特徴です。
2つのゴム編みを裏合わせにした製法のため伸縮性があり生地に程よい厚みがあります。
肌触りが良いのと保温性が高いためTシャツの他、肌着に採用されることも多い編み方です。
フライス
【参考画像】
「リブ編み」とも呼ばれ、伸縮性が非常に高く、横方向によく伸びるという特徴があります。
ピタッとした体に沿うデザインのTシャツや、Tシャツ襟部分やトレーナーの襟・袖口部分にこのフライス編みがよく採用されています。
裏毛(うらけ)
【参考画像】
主にスエットやパーカーに採用されることが多い編み方で、生地の裏側がパイル状になっており表面は天竺編みになっています。
素材は綿が使用されることが多いため汗をよく吸収します。
保温性と吸汗性が高いため、寒い季節はもちろん汗をかくシーンでも快適に着ることができます。
裏起毛
【参考画像】
主にスエット・パーカー等に採用される裏毛の編みを毛羽立たせた編み方です。
ふわふわとして厚みがあり、とても暖かな着心地が特徴です。
冬や寒い季節での屋外の着用に向いています。
裏毛と異なり素材にはポリエステルが混ざっていることが多いです。
静電気が発生しやすい・毛玉ができやすい・汗蒸れしやすいという特徴もあるためスポーツシーンでは向かない編み方になります。
肌の弱い方や汗をかきやすいお子様も肌荒れに注意が必要です。
用途に合わせた素材の選び方
具体的には、どのような場面でどの素材のTシャツを選ぶと良いのか?Tシャツの着用用途に合わせた素材の選び方をご紹介いたします!
《ホームウェアとして》
のんびりくつろぎのシーンでは綿100%のTシャツがおすすめです。
汗をよく吸収するので肌着やパジャマとして最適です。
※速乾性は無いため、汗をかいたら着替えるようにしましょう!
天然素材である綿は、肌に優しいためお子様の衣類にも非常におすすめです。
《スポーツウェアとして》
たくさん動くときにはポリエステル100%のTシャツがおすすめです。
速乾性に優れるため、汗をかいても爽やかな着心地です。
たくさん洗濯しても色落ちや型崩れの心配もありません。
鹿の子編みやメッシュ編みが特にサラサラとした着心地になります。
《作業着・ユニフォームとして》
着心地はもちろん、長時間・長期間の着用にも耐えられる耐久性も重視したい作業着やユニフォームでは綿とポリエステルの混合素材がおすすめです。
綿が使われていることで吸汗性に優れ、さらに綿は熱に強い素材のため火を取り扱う作業をされている方にも安心です。
合わせてポリエステルの速乾性と耐久性が加わることで長期間着用することが出来ます。
シワになりにくくアイロンがけの手間がかからないという点も仕事着として最適です。
まとめ
Tシャツは素材ごとに特性が異なります。メリット・デメリットを理解し、用途に合わせて素材を選んでいきましょう!
ムジスタでは、速乾性に優れたUVカット機能付きのシャツなどの無地Tシャツを販売しております。
ご興味のある方は下記ページをご覧ください。
リンク先:様々な種類の無地Tシャツ